access counter

●制作課題
石膏デッサン
人物デッサン
静物デッサン
構成デッサン
デッサン力
  強化演習
テンペラ実習
グリザイユ
コラージュ
銅版画実習
屋外写生
動物写生

■油画____

静物油彩
人物油彩
構成油彩

■日本画___

静物水彩
人物水彩
細密描写
 ・・・など

 
   一世紀前、油彩画の技術が日本に入ってきた時、その重厚なマチェールと
塗り重ねの容易なことで、伝統的な日本画にも大きな影響を与えました。絵
具の執拗な重なりで現れてくる物質感と抵抗感はそれまでの日本画にはない
ものだったからです。
 しかしながら、絵具の厚みだけが油彩画の特質の全てではありません。油
彩画の性質を最大限に活かそうとすると、あらゆる可能性が見いだせると同
時に、多様で高度な技術も要求されてくるのです。
 このクラスで油彩画を学ぼうとする人たちには、目の前にある対象物を観
察し描きだしていく基本的な訓練から少しずつ高度な段階へと進みながら、
油彩画が導いてくれる深い表現の世界へとわけいってもらいたいのです。
 大学受験という具体的な目標はありますが、ただ単に受験に合格するため
ではなく、将来、作家として豊かな表現を展開させていく礎をしっかり築いて
ほしいと思います。
 日本画は一般に、顔料を膠で溶いた絵具を使って描く日本古来の伝統的な
技法ですが、最近では伝統だけにとらわれない自由で幅のある表現によって、
少しずつ油絵や他の表現形式との境界線が曖昧になってきています。
 しかし、作家として自立するには表現上の表皮的な変化だけを追うのでは
なく、先ず基本的なモノの見方・捉え方、素材に対する真摯な探求心が求め
られます。同時に、自分を取り巻く様々な事柄に敏感に反応し、自らの世界
を豊かにしていける感性も必要とされるでしょう。
 美術大学の日本画科の入試では、そういった個々の基本的な描写力に支え
られた感性を見ます。大学によってその内容のレベルはまちまちですが、君
たちが考えるべきことは、いかに対象を深く読み取り描き出していくかという
ことでしょう。